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4.生査子(寒食不多時)



 生查子   朱淑眞

寒食不多時、幾日東風惡。
無緒倦尋芳、厘塀千索。

玉減翠裙交、病怯羅衣薄。
不忍卷簾看、寂寞梨花落。



《和訓》
寒食は多からぬ時、幾日か東風の悪(にく)し。
緒無く芳を尋ぬるに倦む、里覆襪碗覆辰峠千の索。

玉減じて翠裙交り、病み怯(ひる)みて羅衣の薄し。
簾を巻きて看るには忍びず、寂寞として梨花の落つるを。


《語釈》
・寒食:冷食。かんしょく。冬至の翌日からかぞえて百五日目は風雨が激しいとして、昔、中国でこの日には火を断って煮たきしない物を食べた風習があった。その日が「寒食節」。旧暦三月三日。翌日は春分から15日後の「清明節」。
・不多時:もうすぐ。長い間でない。
・東風:春風。
・惡:(気分・心理状態について)不快だ。不機嫌だ。苦しい。気に入らない。(自然的状況について)荒れている。
・無緒:情緒が無い。趣がない。
・倦尋芳:詞牌の一。
・倦:同じ状態が長く続いていやになる。あきる。うむ。
・芳:春。 
・痢О臓碧擦糧拭法(部屋,機械などが)空いている、使われていない。しづか、ひま。
・卻:助字として他の動詞の下に添へる。かへりて、反対に。
・秋千索:ブランコ(秋千=鞦韆)の紐。(思考が)おなじ所を行ったり来たりしているさまの表現。
・玉:美しい石。宝石。硬玉・軟玉の類、翡翠(ひすい)・碧玉(へきぎょく)など。
・減:へる、へらす。かろし、すくなし、うすし。
・翠裙:着物のみどり色のすそ。
・交:いりみだれる。
・病:憂い、くるしみ。
・怯:いくじがない。臆病である。臆病な、おずおずした。恐れて気力が弱まる。気持ちがくじける。
・羅衣:うすもので仕立てた衣服。うすぎぬ。
・不忍:たえられない。忍ぶことができない。
・寂寞:ひっそりしていてさびしいこと。


《詞意》
寒食節はもうまもなくで、ここ幾日か春風が吹き荒れています。
心動くことなく春を尋ねるのにも飽き、中庭のブランコの紐も使われることがありません。

宝石も着けずみどりの着物のすそを乱し、春のうすぎぬを着ても憂いに気持ちがくじけてしまい、
寂しく梨の花が散るのを簾を巻きあげて看るのにはたえられません。



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