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  2.惜分飛(送別)



惜分飛(送別) 吳淑姬

岸柳依依拖金縷。是我朝來別處。
惟有多情絮。故來衣上留人住。
兩眼啼紅空彈與。未見桃花又去。
一片征帆舉。斷腸遙指苕溪路。

  
《和訓》
  別れ行く人を送る
岸の柳は依依として金縷を拖(ひ)く、是れ我れ朝来たりて別るる処なり。
惟(おもんみ)るに絮に多情有り、故に衣上に来て人に留りて住む。
両眼紅に啼きて空しく弾き与(くみ)し、未だ桃花を見ずして又去る。
一片の征帆挙がり、断腸す 遥かに指すは苕溪の路。


《語釈》
・依依:木の枝が柔らかく風にゆれるさま。
・拖:引く、引きずる。
・金縷:金の糸。柳のしなやかな枝のさま。
・惟:おもんみる。よくよく考えてみる。
・絮柳絮。柳の種子の綿毛。
・兩眼啼紅:目を真っ赤にして泣く。・啼:(人が声を出して)泣く。
・彈:(楽器を)弾く。
・與:交際する、親しくする。
・征帆:旅立つ舟の帆。
・斷腸:はなはだしく悲しみ苦しむこと。また、そのような悲しみや苦しみ。
・苕溪:川の名、一名苕水。東苕·西苕の二源あり、合して一となり、太湖に入る、岸をはさんで苕花(アシノハナ)多く、秋に水上に飄散すること飛雪の如しという。


《詞意》
  別れ行く人を送る
岸の柳は風にゆれ金色に細く糸をたらして、別れの朝にここに来ています。
よくよく考えてみれば柳綿毛はずいぶんと多情、だからでしょう衣に着いて離れようとしません。
両眼を赤くして泣きながら空しく琴を爪弾きます、桃の花を見ないままあなたは又去っていくのです。
旅立つ舟の帆が挙がり、遥か遠くあなたの目指す苕溪の路を思うと悲しみはいや増のです。




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